【カナル型イヤホン Archeer AH15 レビュー】2ドライバーで音圧と緻密さを同居させたサウンド。クラブミュージックに強み

Archeer カナル型 イヤホン マイク & リモコン付き 通話可能 2ドライバ搭載 ブラック AH15

 

 2ドライバー構造で大きめのイヤーピースが目立つカナル型イヤホン。2ドライバーの効果は音の緻密さと音圧に素直に出ており、迫力と解像度の高さが感じられる。ドライバーどうしの干渉もほとんど感じられない。遮音性は普通で、音楽を再生していても環境音はそれなりに聞こえ、音漏れも大きめ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品は英語のマニュアルとイヤーピースの替え。イヤホンコードはややタッチノイズに弱く、触れば素直に雑音になる。

 

【2】音質

 2ドライバーだが、ドライバー同士の干渉はほとんど感じない。中低域あたりにウーファードライバーとの接近のせいと思われる乱れを若干感じるが、ほとんど目立たない。ウーファードライバーが音圧と広さのあるしっかりした低音を張る上に中高域はかなり密度の高い精緻で充実した音楽が展開するので、全体として稠密な表現。低域が目立つが、中域より上はフラットに近い。クラブミュージック向けに思う。

 

[高音]:透明感とのびやかさがあり、ほどよい突き抜け感もある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は緻密。様々な音を細かく描き分けてしかもボーカル周りに配置するので密度が高い。細密画のような表現。
[低音]:広く強めに響く。100hz~90hz付近は中域と近いのでドライバー同士の干渉があるのか音像に乱れがある。80hz~60hzが非常に締まって綺麗な振動。50hz~20hzの振動は地鳴りを作る沈み込む音だ。専用ドライバーを搭載しているだけあって、ドラムがかなり自由に広く動くので躍動的。また地鳴りを作りながらも沈み込まない、床面を意識させる音(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:広い低域の上に緻密な中域、高さのある高域と三角形の音場(petit milady「azurite」、分島花音「world’s end, girl’s londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:ドラム重視でシンバルなどはやや軽く弱めで塩を振っているような音。ドラムは躍動的だが、その存在感に比べてシンバルの走りを感じづらいので疾走感にはやや乏しい。(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:ボーカルは楽器に近いが、埋もれない。楽器とボーカルの一体感が強く充満した音楽表現に感じる。高域まで元気さが失われず、刺さりも少なく聞きやすい。

【3】官能性

 歌組雪月花「回レ!雪月花」は女性ボーカルのトリオと背景のめまぐるしい展開性に中毒性がある。このイヤホンは低域をしっかり固めて安定した流れを意識させた上に、一見自由な楽器音をボーカル周りにパズルピースを嵌め合わせるように配置していき、まさに細かなピースの塊が緻密に集まって大きな画像を構成するパズルのように、できあがりの迫力感に味わいがある。

 UVERWorld「僕の言葉ではない これは僕達の言葉」はドラムとベースが作るざわつく感じのある掻き立てる低域が遺憾なく表現されて味わい深い。低域中心でかなり床面を意識させ、クラブサウンド的な味付けでボーカルが曲に合わせて低域の床の上で踊っているような躍動感がある。

 分島花音「RIGHT LIGHT RISE」もよかった。低域のリズムがしっかりしており、サビの充満する場面に向かって徐々に展開していく流れがよく出ている。緻密な音に荒れは感じられず、音が次々加わっていてもボーカル周りに集束された密度が失われず、肉厚で聴き応えがある。

 金管楽器の吹き鳴らす音に厚みがあり、聴き応えはなかなか。たとえばRasmus Faber「ミラクル・ガール JAZZ Ver.」は全般にキーボード音と金管楽器の吹き鳴らしがのびやかに作る音場に、落ち着いたドラムスが安定感を与える上を肉太なボーカルが貫いていく曲だが、素直に充満する空気感に浸れる。

 反面、ピアノメインだと荒れるところがある。Rasmus Faber「空からこぼれ落ちたストーリー JAZZ Ver.」はピアノの音のはじく音の周りに音像の乱れが出てしまっていて割れる。

 同様に奥華子の曲も全般的に割れやすいところがあった。

 

【4】総評

 2ドライバーの実力はとくにクラブミュージックに強みがあるようだ。吹き鳴らす金管楽器はきれいだが、ピアノはやや荒れやすいのでJAZZは曲によって向き不向きが出やすい。低域のしっかりした床面とボーカル周りに充満する稠密な表現は聴き応えがある。

 

Archeer カナル型 イヤホン マイク & リモコン付き 通話可能 2ドライバ搭載 ブラック AH15


【カナル型イヤホン Archeer AH15 レビュー】2ドライバーで音圧と緻密さを同居させたサウンド。クラブミュージックに強み

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