【カナル型イヤホン Earto S30 レビュー】低価格モデルの中では高域の表現力に優れる。ポップス向き

Earto S30スポーツイヤホン ネックバンド 高音質 ノイズキャンセリング マイク付き 通話可能ヘッドセット 防汗機能付き ランニング ジョギングに最適 スマートフォン/ノートパソコン/タブレッド /MP3などに対応(BLUE)

 

 スポーツタイプのカナル型イヤホン。非常に軽量な作りで、ケーブルも細身。運動の邪魔をしないよう配慮されている。ケーブル接合部はイヤーフックを兼ねた構造になっており、ケーブル断線を防止する保護機能を提供するとともに装着感も高める。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替えと中国語の説明書。ケーブルのタッチノイズはそれほど目立たない。

 

【2】音質

 高域に透明感があってきれいだ。低価格モデル独特の若干の刺さりやすさとシャリ感はあるものの、のびやかさと突き抜け感のよさはかなりよい。一方で低域はかなり落ち着いており、高域女性ボーカル向けの味付け。

 

[高音]:透明感があって鮮やか、かつのびやか。突き抜け感もあり、高さも意識しやすい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:左右の方向感はかなり明瞭。弦楽は奥行きを表現し、ギター音はかなり張り出してきて楽しい。

[低音]:かなりおとなしめ。100hz~70hzまで穏やかに減衰し、60hzでやや荒れるが、50hz以下は再び落ち着く。ドラムの躍動感はかなりあるが、低域の管弦音は深掘り感が出にくいので、やや薄っぺらく思うところもあるかも知れない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域が硬めだが薄い足場を作る上に、左右に広く奥行きもある中域、高く伸びやかな高域と開放感のある三角形の音場。下よりは上を意識する(petit milady「azurite」、分島花音「world’s end, girl’s londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:立ち上がりは悪くなく、シンバルはシャリ感のある軽めの味付けなので疾走感は出やすい。ドラムの地鳴り感が薄いので安定感よりはどんどん走って行くパーカッション(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:のびやかさと透明感、そして高くなるほどどんどん突き抜けていく気持ちよい高域が魅力。

 

【3】官能性

 分島花音「killy killy JOKER」は憂鬱なゴシックサウンドとサビで明るくのびやかなボーカル、疾走感のあるパーカッションのどちらに表現の力点が映るかでだいぶ印象が変わる。このイヤホンは素直に後者よりで曲全体がのびやかで明るく元気。サビではボーカルが自由に空に向かって突き抜けていく飛翔感が出ていて、ドラムも撥ねが強いのでボーカルの推進剤の役目を果たしている。重さの後の開放感というこの曲本来のカタルシスは弱いが、逆にボーカルの味わいは低価格モデルにしては素晴らしいレベル。

 やなぎなぎ「ユキトキ」も明るく透明感のあるキラキラしたサウンドが楽しめる。方向感が強くしっかり出るので、走り回る音響表現がきれいに出て官能性を高める。しかし何よりピアノの旋律の透明感と反響感、ボーカルののびやかで抜けの良さがこの曲の魅力をよく引き出す。パーカッションの疾走感も曲調に合っており、軽快という形容の合う春めいた曲調をうまく表現する。

 奥華子「夕立」は非常にボーカル重視。前半はピアノ旋律がうまく出ており、サビ後に盛り上げる弦楽音にもそこそこの情感があるが、走り去る夕立を表現していると思われる低域の音が弱々しく雷鳴轟く激しさが全くなく、通り雨といった感じ。ただ高域で割れやすいボーカルは刺さるところ少なくきれいに表現されており、高域での強さを見せつける。

 藍井エイル「INNOCENCE」は素直に疾走感とボーカルののびやかさが楽しめるアッパーな味付け。ドラムスはかなり弾んで撥ねてサビに向かってボーカルを押し出していく前方展開性の高い表現で、サビではボーカルを押し上げるサポートに徹する。高域で自由に飛び回る楽器音の彩りも素晴らしく、下手なイヤホンでは割れがちで暴れる表現になりやすいが、このイヤホンではきれいに聞こえる。

 


【カナル型イヤホン Earto S30 レビュー】低価格モデルの中では高域の表現力に優れる。ポップス向き

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